生産者が語る4つのストーリー
2007年、エディオ・アナクレト・ミランダは、ブラジルで最も高品質なアラビカ豆の生産者として、illyの年間最優秀賞を受賞しました。彼は賞金の3万ドルのほとんどをアラポンガのコーヒー農園に再投資しました。「私は機械式の乾燥機を購入しました。妻には家で使う日用品を少し買い、子供の教育費として多少の貯金をしました。私の学歴は小学校中退です」とエディオは語ります。彼は湧き水を使って池を作り、加工の過程で生じる排水を自然の肥料として再利用しています。
エドニルソンとウォルターのドゥトラ兄弟は、ブラジルで最も品質の高いアラビカ豆の生産地域の1つであるミナスジェライスのこの土地で、フェゼンダ(農園)を経営しています。飽くことなき向学心の持ち主である2人は、ビソーザ大学で農学を学び、サンパウロ大学でillyのコーヒー大学講座を受講しました。彼らはミナスジェライスのコーヒー協会の重要メンバーです。ウォルターは土地を買い、数年後、そこに農園を切り拓きます。「コーヒーを作れば作るほど、品質への思いが強くなっていきます。高品質アラビカ豆の需要は毎年10%ずつ増え続けています」。
このブラジルの僻地で、14人の兄弟とその家族とともに農園を経営するセバスチャン・アフォンソ・ダ・シルバは、利益があがらなくなっていた米とバナナの栽培から、思い切って撤退しました。アラビカ豆の栽培を決意してからちょうど2年後、彼はブラジルで最も高品質なコーヒー豆の生産者として、illyの年間最優秀賞を受賞しました。
コーヒーの故郷、ここエチオピアで、レゲッセ一家は、1990年代初めにillyのパートナーとなり、地元の零細生産農家を支援する仕事に取り組みました。彼らはillyと協力して幹線道路を建設しました。電線を引き、それまで何もなかった地域に電力を供給し、6万人以上の人々のために水道を敷設しました。学校や診療所、ラジオ局やテレビ局、電話設備の建設もまた、彼らの手によって成功に導かれた事業に数えられます。