ブラジル

エチオピア

エルネスト・イリー賞

20年ほど前までのブラジルのコーヒー生産に対する評価は、「生産量は高いが、品質はそこそこ」というものでした。そこでillyがブラジルの生産農家に対して行った取り組みは先進的なものでした。コーヒーの花形である高品質アラビカ豆に関する彼らの認識を高め、市場を作り出す手助けをすることで、そうした状況を変革したのです。

そうしたブラジルの品質革命の大きな柱となったのが、「高品質エスプレッソに対するエルネスト・イリー賞」の設立でした。1991年の創設以来、エルネスト・イリー賞は、最もすぐれたアラビカ豆の生産農家に対して現金を贈呈してきました。その結果、1万を超す生産農家がコンクールに参加し、獲得賞金の総額は450万レアル。ほとんどの生産農家は賞金を農園に再投資し、それによって、明確な目標をもった持続可能農業のモデルの有効性が証明されたのです。

エルネスト・イリー賞は、ブラジル国内に、サンパウロ州ピラジュイ周辺地域、セラード高地、ミナスジェライス州の山岳地帯といった高品質なコーヒー生産地域を開発する上での重要なツールとなりました。

 

エチオピアでのillyの活動

1998年、illyは、子供の飢餓撲滅に取り組む国際的なNPO組織「シェア・アワー・ストレングス(SOS)」へのパートナーシップ協賛を開始しました。illyが提供した協賛金の総額は、10年間で15億ドルを超えました。

illyは、干ばつに苦しむコーヒーの祖国エチオピアに対するSOSの活動の支援を集中的に行っています。2004年にillyが立ち上げた事業「カップ・オブ・カインドネス」は、モヤレ・ウォレダの学校建設と出資に役立てられ、切実に求められていた教育環境を提供しました。illyはまた、コーヒー豆の大型ウォッシング・センターがある地域であるシソタ(シダモ地区)での小学校・中学校建設にも貢献しており、教育環境の改善と、14歳以下の子供たちの就学支援に取り組んでいます。